想像したくもないでしょうが、現実に起こります。
パスポートを紛失または盗難にあって失くしたら、
当たり前ですが、帰れません。
私は自分のツアーのなかでパスポートが理由で、
お客さんを置いて帰ってきたことはありません。
これもケーススタディですね。
ここにあげた方法で帰れるとは限りませんので、あしからずご了承ください。
それでは「パスポート」の話
添乗員のパスポートが盗まれた
わたくし恥ずかしながら、昔ハワイでパスポート盗られまして…
とあるホテルのロビーのツアーデスクに鞄を置いてしまって…
言い訳はたくさんあるけど、ここでは言いますまい。
とにかく、土曜日の夕方ぐらいに盗られたため、領事館は閉まっています。
が、月曜日に帰国ですから、何としても一時帰国証明を取らねばなりません。
どこの国でもそうですが、大使館の領事部には緊急連絡先がホームページに載っています。
ハワイの場合(在ホノルル日本領事館)
まずは、ここに書いてある連絡先に電話します。そうすると本土にあるコールセンターみたいなところにかかります。
そこの係の人に「添乗員で来ています。どうしても月曜日に帰りたいです。」と懇願する。
そうすると「領事館に連絡して折り返します。」と言われました。
ハワイの場合で気を付けなくてはいけないのが、ほとんどの人が観光で訪れているため「絶対にすぐ発給してもらわなくてはいけない」という条件に当てはまらなくなってしまう事。
だから、領事館の土日休みを待てる人は待ってください、となってしまうので帰りたいなら粘りましょう。
ちょっとしたら領事館から日曜日に手続きしてあげるから来なさいって電話がかかってきました。
- 警察への届出
- ハワイの場合は、連絡すればポリスがホテルに来てくれます。
- 証明写真
- 写真屋さんがカラカウアにあります。
- 航空券の手配
- もともとの航空券でOK(月曜日に帰るつもりだから)
- 身元を証明してくれる人
- 大型だったので他の添乗員さんについてきてもらった。
- 身分を証明できるもの(あれば)
- 運転免許証など
戸籍とかも必要になるんだけど、当然持っていないので帰国後送るということで許してもらいました。
無事一時渡航証明を発給してもらい、予定の便で帰りましたが、大変なのはその後でした。
パスポートの再発行の事ではなく、その後のアメリカ入国。
2年間ぐらいいつも入国審査に引っかかり別室に連れていかれてました。
帰国便に乗れなそうなら
こないだ、パスポートの盗られたお客さんは帰国日前日の夜中だったので、一緒に帰れないことがその時点でほぼ確定。
連絡するのは以下の人たち
- 領事館のコールセンター
- ランドさん
- 幹事さん
- 支店の担当者
- 海外旅行保険のコールセンター
ポリスとホテルのセキュリティをお部屋に呼んで事情聴取とレポート作成。
その間にもクレジットカード何枚かをとめたりするのも同時進行。
一緒に帰国できない場合は、ブッキングをし直さなくてはいけません。
もちろん希望便に空席があるかも調べなくてはいけませんので、名古屋着以外の便も調べます。
私は領事館のコールセンターの人に、何時以降の飛行機をとっておけばいいか聞きました。
名古屋便の場合は2本しかないから(しかも午後の早い便)諦めねばなりません。その日のうちに帰りたいなら東京帰りも考えなくてはいけません。
順調にいけば午前中一番に手続きに行けば午後に発給されます。でも1400発の飛行機には乗れませんからね。夜便で探し始めます。
ハワイの場合は、ランドがかなり頼れるので夜中でも電話して状況だけは伝えておきました。
結局、話のオチとしてはホテル横のごみ箱からパスポートが見つかったので、もう一度すべての連絡先に電話して見つかった旨をお伝えし(もちろんポリスももう一回)、ケースクローズ。
無事帰国いたしました。
カラーコピーでもいい?
ローマAPでお客さんがパスポートを紛失した時の話です。
LHでローマ発FRA経由NGOだったので、もう駄目かな、置いてかなきゃと覚悟を決めていました。(実際アシスタントはその方向で動き始めてた)
LHさんと話をすすめていく中で「何か身分証明できるものはないか?」と聞かれました。
私のPPTリストとかでは役に立ちません。その時お客さんが
「パスポートのカラーコピーならある!」と言ったんです。
コピーじゃなぁ…と思っていら、LHさんが言いました。
「OK!それでいいよ」
まじで?信じられませんでしたが、とにかくそのコピーをもってポリスに行って証明するって一文書いてもらってスタンプ押してもらってこい。というではありませんか。
他のお客さんには事情を話して、念のため帰り方をすべて説明し中に入ってもらいました。
そしてなかなか来ないポリスを待って、なんかイタリア語で書いてもらってカウンターに戻り手続きしたら、ちゃんとできた。
もちろんFRA APで出国ですから係員に止められます。「なんだこれ?」って。
あとはもう添乗員の出番です。
「あなたたちイタリア語分かんないでしょ?ここにはこう書いてあるのよ。航空会社もOKだって言ってるんだからこれで通しなさい!」
もちろんイタリア語なんて私分かりません!でも大丈夫でした。
そして無事帰国。良かったです。
帰国便の飛行機内で失くしたら
日本に着いてるから、まぁ、心配はしないね。
入国審査の係官のところへ行って、「自分が日本人である」と頑張って証明してください。
この状況下では通常入国係官が家族のもとに電話して身元確認します。
でもこないだ聞いた話では、最近変な電話が多いから用心されるみたいで
「こちら名古屋入国管理局です。●●さんをご存知ですか?」と電話がかかってきた時に
「そんな人は知りません!」と家族が答えてえらい目に会ったそうです。
でももう日本だからね、自分でどうにかしてください。
これ、修旅生に多いパターンだね。
ほかにも、まだチェコやハンガリーがシェンゲンに入っていない時代に、ウィーンで盗難にあって一時帰国証明では帰れなくて、再発給してもらって、とか
中国やベトナムでビザがいる時代にと盗難にあって、まずビザを消さなきゃいけないとかいろいろありました。
イタリアやスペインでは、ポリスレポート作ってもらうのに行列してたなんてこともありました。(盗難が多いからね)
とにかく帰れる方法を一番に考える。万が一航空券買い直しになっても保険に入っていれば何とかなる。
盗難にあう確率は、帰国日前日が一番高いって言われています。
その国に慣れてくるのと、前日にフリータイムが多いのが原因だと思います。
必ず帰国前になったらもう一度盗難についての注意喚起をしましょう。
今日の歌は、バービーボーイズ「冗談じゃない」
♪過ちは、簡単に~防げた はず~♪
いまじゃ絶対流せない歌だな…
以上。
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