この乗継って大丈夫? よく聞かれます。そんなのは、時と場合によるでしょ!っとは言えないよね…
春が近づいてきましたね。お客様からヨーロッパやアメリカの旅行のご相談が増えてくる季節です。毎年この時期になると、必ずといっていいほど飛んでくるのが「乗り継ぎ」にまつわる質問。

「ミュンヘンで1時間40分あれば大丈夫?」

「アメリカって国際線なのになんで国内線ターミナルから出発するの?」

「シェンゲンの入国審査、混みます?」……
正直、入国審査が混むかどうかなんて神のみぞ知るです(笑)。
それでも少しでも役立つ情報をお伝えしたくて、今回まとめてみました。あとETIASの話もこっそり添えます。
🗽 アメリカの乗り継ぎ、なぜあんなに大変なの?
Q. 帰国時、国際線なのに国内線ターミナルから出るのはなぜ?
これは、仲良しの営業マンからの質問でした。
年末に出発地からの飛行機が遅れてしまったのでLAXでの乗継便に間に合うのか心配だった?だって国際線ターミナルに移動しなきゃいけないと思ってたから!
でも、到着したターミナルのすぐ隣の機材がまさかの自分が乗る日本行きの便。全然問題なかった、とのこと。
で、彼女は思いました。

「なぜ?」
アメリカって国際線なのに国内線ターミナルから出発するの?
まず一番のポイントから。アメリカは「出国審査」がない国です。
日本だって韓国だってどこの国でも、飛行機に乗る前に「出国審査」というパスポートチェックがありますよね。それがあるから「国際線エリア」と「国内線エリア」がきちんと分けられているわけです。
アメリカには出国審査がないため、国内線・国際線の「仕切り」が他国ほど厳密でありません。だから出発ゲートが同じエリアに混在していても問題ないんです。
参考記事:ハワイからの帰国時のご案内 → バス内案内文
アメリカの空港で免税品を買うと、空港内のお店であってもその場で商品はもらえません。搭乗ゲートに入ってあとは飛行機に乗るだけ、という制限された場所に入って初めて商品を受け取ることができます。
もし、お店でそのまま商品を受け取ってしまったらその辺に歩いている出国しない人(免税品を買う権利がない人)に「あげるわ!」って渡してしまえる環境だという事です。
だからその場ではもらえない。
逆にその場で商品を受け取ったのならそれは「免税品ではない!」という事です。
逆に「入国審査」は全員必須。
乗り継ぎで通過するだけの人も例外なし。日本からニューヨークに行くのと同じ手続きが、アトランタ乗り換えでロサンゼルスへ向かうだけでも必要です。「えっ、通るだけなのに?」そうなんです。これがアメリカです(笑)。
他の国 vs アメリカの乗り継ぎ、何が違う?
| 比較ポイント | 🌏 ほかの国の乗り継ぎ | 🇺🇸 アメリカの乗り継ぎ |
|---|---|---|
| 入国審査 | 不要(空港内で待機) | 全員必須 (最初の米到着地にて) |
| 手荷物 | 最終目的地まで直送 | 一度受け取り → 再預け |
| 国内線 / 国際線 | 別エリアに分かれている | 出国審査がないので混在OK |
| ESTA | 国による | 乗り継ぎでも必要 |
| 必要な時間 | 1〜2時間でOKなことも | 入国時は最低3時間以上が安心 |
参考:ベトナム・ハノイの乗継は?
乗り継ぎで実際に何をするの?流れを確認しよう(入国時)
- ① 到着・入国審査
最初のアメリカの空港で全員が入国審査を受けます。並び始めたら最低30分〜1時間以上は見ておいて。- ESTAなしだと搭乗拒否です。日本から出られません。
- ② 荷物を受け取る
日本で預けたスーツケースをここでいったん受け取ります。最終目的地まで直送ではありません。- クレームタグは最終目的地になっているか確認
- ③ 荷物を再度預ける
- 税関出たところにあるリチェックインカウンターで荷物預け または
- 国内線チェックインカウンターへ行き、荷物を次の便に預け直します。
- ④ 保安検査(再び)
入国したので、改めてセキュリティチェックを通過します。- ここがすごく込んでる場合多し
- ⑤ 搭乗ゲートへ!
ようやく出発ゲートへ。
⚠️ お客様への一言:アメリカ乗り継ぎで「荷物は向こうまで届く」と思い込んでいる方が非常に多いです。事前にしっかりお伝えしておくと、現地での混乱を防げます。
アメリカでの乗継・帰国時
搭乗券に書いてあるゲートに進む。以上! 荷物も受け取る必要はありません。

ただし、これは航空券1枚での旅程になっていた時に限り、です。
別切りの時は、全然違いまーす!
🍺 ミュンヘン乗り継ぎ、1時間40分は大丈夫?
Q. 航空会社が「乗れる」と言うなら乗れるの?
「航空会社がその乗り継ぎ時間で売っているなら大丈夫でしょ?」という疑問、よく聞きますよね。これは半分正解です。
各空港には公式の「最低乗り継ぎ時間(MCT:Minimum Connecting Time)」が設定されていて、航空会社はその基準をもとにスケジュールを作っています。ミュンヘン空港の場合、国際線→国内線で35〜50分程度が目安。つまり「1時間40分」は公式基準を十分に上回っているので、システム上はOKなんです。
では何が怖いかというと……最初の便が30分遅延したら? 入国審査に行列ができていたら? 次のゲートがターミナルの端の端だったら……?
ミュンヘン空港での所要時間の目安
ミュンヘン空港のターミナル2はとにかく大きく、端から端まで歩くと優に1km近くになります。「サテライト」と呼ばれる別棟に行く場合はシャトルにも乗らなければなりません。
| 工程 | 所要時間の目安 |
|---|---|
| 入国審査(空いている場合) | 5〜15分 |
| 入国審査(混んでいる場合) | 30〜60分以上 |
| ターミナル内移動(近い場合) | 5〜10分 |
| サテライトへ移動が必要な場合 | 15〜25分追加 |
| 保安検査 | 10〜20分 |
足すと……ね。余裕があると言えるのは、やっぱり2時間以上でしょうか。特に繁忙期はバッファを多めに取っておくのが吉です。
一応紹介しておくと、こんなサイトもあります。→ FLIGHTQUEUE
ところで2025年10月から始まってるEES(The Entry/Exit System)はご存じ?

使い方はミュンヘン空港のHPに分かりやすい動画があるので、参考にしてください。EUどこでも同じです。(基本)
🗓️ バカンスシーズンはさらに要注意!
ヨーロッパには「バカンス文化」があり、特に7〜8月は空港が大混雑します。EU法で最低4週間の有給が保証されているうえ、フランスやドイツなど主要国では社会人も2〜3週間まとめて休みを取るのが当たり前。そのバカンス客がミュンヘンやアムステルダムなどハブ空港に集中するため、入国審査の列も長くなりがちです。
ヨーロッパで混雑する時期の目安です:
| 月 | 混雑度 | 理由 |
|---|---|---|
| 1〜2月 | 😊 比較的空き | オフシーズン |
| 3〜4月 | 🟡 やや混む | 春休み・イースター休暇 |
| 5〜6月 | 🟠 混んでくる | 連休多い・夏の始まり |
| 7〜8月 | 🔴 激混み | バカンス最盛期 |
| 9〜10月 | 🟡 やや混む | 秋の連休・紅葉シーズン |
| 11月 | 😊 比較的空き | オフシーズン |
| 12月 | 🟠 混んでくる | クリスマス・年末 |
※目安です。実際の混雑は年・曜日・便の到着タイミングにより大きく変わります。
2026年のイースターは4月5日(日)なのでこの日を挟んで前後2週間くらいがイースター休暇ですよ!
🇪🇺 シェンゲン入国って何?なんで必要なの?
Q. そもそも入国審査があるのはどうして?
「シェンゲン協定」という言葉、旅行業界でよく出てきますよね。簡単に言うと、ヨーロッパの26カ国が「お互いの国境では審査をやめよう」と決めた取り決めです。
この協定のおかげで、例えばパリからローマへ移動するとき、昔は国境でパスポートを出していたのが、今は新幹線に乗るような感覚でスイスイ通り抜けられます。旅行者にとっても、ヨーロッパ周遊がとても楽になった仕組みです。
シェンゲン協定のしくみ:乗り継ぎでの流れ
例えば「日本 → ミュンヘン乗り継ぎ → ローマ → バルセロナ」という旅程の場合:
- 🇩🇪 ミュンヘン(最初のシェンゲン加盟国)で入国審査 ✅
- 🇮🇹 ローマ到着 → 審査なし(すでに入国済み扱い)
- 🇪🇸 バルセロナ到着 → 審査なし
💡 ポイント:最初にシェンゲン加盟国に入った時点で「ヨーロッパに入国した」とみなされます。その後はパスポートチェックなしで加盟国を自由に移動できます(90日以内)。
つまり、ミュンヘンで乗り継ぐときに入国審査があるのは、そこがシェンゲン圏への最初の玄関口だから。審査官は世界中から来るフライトの乗客を一手に引き受けているわけです。
「混みますか?」への正直な答え:「わかりません!」。何時に便が重なるか、その日のスタッフ数は何人か……要素が多すぎて予測不能です。ただ、バカンスシーズンは全体的に覚悟しておいたほうがいいです。
🆕 ETIAS(エティアス)って何?ヨーロッパもESTAみたいになる!
2026年末〜導入予定・今から知っておきたい新制度
アメリカに行くときにESTAを申請しますよね。ヨーロッパにも同じような制度が始まります。その名もETIAS(エティアス/欧州渡航情報認証制度)です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開始時期 | 2026年第4四半期予定(10〜12月ごろ)※延期の可能性あり |
| 対象国 | シェンゲン加盟国 30カ国(英国・アイルランドは別制度) |
| 申請費用 | 7ユーロ(18歳未満・70歳以上は無料) |
| 有効期間 | 3年間 or パスポート期限まで(有効期間内は何度でも入国可) |
| 申請方法 | オンラインのみ(公式サイト or 公式アプリ) |
| 審査時間 | 通常数分〜最大96時間(早めの申請が安心) |
ESTAと大きく違うのは、費用がたったの7ユーロ(約1,100円ほど)という安さ。そして一度取れば3年間有効なので、「毎回申請しなきゃ」という手間も少ないです。
なお現時点(2026年2月)ではまだ申請は始まっていません。導入開始の数ヶ月前に通知が来る予定とのこと。焦らなくて大丈夫ですが、旅行の直前に慌てて申請するのはNG。繁忙期に審査が集中すると96時間かかるケースも想定されます。旅行が決まったら早めに手続きするよう、お客様にお伝えください。
⚠️ イギリスは別扱いです:英国はETIASの対象外ですが、2025年1月からすでに「ETA(電子渡航認証)」が義務化されています。英国が含まれるツアーには今すぐ必要なので、お客様への案内をお忘れなく。
📌 まとめ:お客様への説明ポイント5つ
- アメリカ乗り継ぎは「入国 + 荷物受け取り + 再預け」がセット。最低3時間以上が安心。ESTAは乗り継ぎでも必須。
- アメリカで国内線と国際線が同じターミナルから出るのは、出国審査がないから。仕切りが不要な仕組みです。
- ミュンヘン1時間40分は「公式にはOK」でも、遅延・混雑リスクを考えると心もとない。繁忙期や初めてのお客様には2時間以上をおすすめ。
- シェンゲン入国審査が混むかは正直不明。バカンス最盛期(7〜8月)は特に余裕を持った乗り継ぎ時間を。
- ETIASは2026年末〜開始予定。7ユーロ・3年有効。直前申請は避け、旅行決定後に早めに手続きを。

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