添乗員の仕事

海外添乗員 初心者向け Table Plan 事前準備編

添乗員の仕事

ツアー40人でレストランに到着したら、テーブルが一つだったということはないですか?

こちとら40人のグループだというのに。

当然奥の身動きのできない席にはみんな入りたくない。

なんでこんなテーブル配置にしたのか?と怒りたくなるかもしれません。

でもこれはヨーロッパでは普通の事。

良かれと思ってテーブルを移動させて一つの長ーいテーブルを作ってくれているのです。

今回は、そんなテーブルプランの話

大人数でも1テーブル

冒頭の写真のように、ヨーロッパの会食ではすごく長いテーブルを作って座ることがよくあります。

ひとつのテーブルを囲むというのが重要なんですね。

だから、団体で食事の予約が入っているとわざわざこのテーブルに作り直して迎えてくれます。

でも、コレとても困る。

写真のように両側の椅子の後ろが身動きできるようになっていれば問題ないのですが、通常団体で入るようなレストランでは、狭くて椅子もロクに引けないとか片側が壁というどうしようもない状態が頻繁に発生します。

問題は

日本人は、食事中に席を立つことが多い(トイレなど)事

西洋の食事マナーでは、食事中に席を立つことはご法度なので席を立つことを想定しません。

だから同じようなテーブルプランでヨーロッパ人のグループはアサインされてても問題になりません。

でも日本人は、お酌をしたり席を回ったりトイレに立ったりと席を立つことが多いので、このようなテーブルを見ると反射的に『奥に入ったら出れんがや』と思ってしまうんですね。

(当たり前ですが、お酌も席まわりもマナー違反です、念のため)

実際、私たち添乗員も「トイレの数はがすごく少ないので、お皿とお皿の間にうまくトイレに行っておいてください」とお願いしますしね。

対応策としては、(パッケージツアーでなければ)

  • 事前にテーブルプランをもらっておく
  • 一つのテーブルにしないようにお願いしておく
  • 何人掛けがいくつあるのか把握しておく

もちろん人数や個室であるとか席の後ろにスペースがあるなど場合によっては大きな一つテーブルの方がいい時もありますからね、臨機応変に。

そして、もう一つ気になるのが

隣の人との間隔

ヨーロッパの人って結構大きいのに、お部屋とかベッドとかは意外と狭いんですよね。

そして食事の時の隣の人との間隔も狭い。

これはノーベル賞の晩さん会の風景などを見てもらうと想像しやすいです。

ちょうどこんな感じです。

(写真は在スウェーデン日本大使館のHPからお借りしました)

国王が主催する公式晩さん会でこの狭さ。

満員電車や人でいっぱいのエレベーターをあんなに嫌うのに、食事の時の隣の人との間隔はそんなに狭くていいんだね、となんか納得できませんが…

でも、それがあちらの習慣なんだから仕方がない。

テーブルでの1人分の横巾は「皿3枚分」といって、65~75cm。そこで、肱を張ると、隣の人に、ぶつかる。なぜ、このように窮屈にするのかというと隣との小声での会話を容易にするためである。

http://hac.cside.com/manner/7shou/9setu.html

違いを知って対策をするしかない。

  • 事前にさらっと説明しておく。
    • しっかり説明すると、じゃ事前に頼んで広げておけ、とかの無理な要求を自分から引っ張りだしてしまうという不運を呼び寄せる。
  • 事前にRQできるならこのテーブルには何人と指定する。
    • もちろん、レストランがOKしてくれなければいけません。そのレストランの着席率を低くしてしまうのですから、その覚悟でどうぞ。

席次の違い

日本ならすぐに分かる上座の位置や席次の作り方も外国ではちょっと違っていたりします。

席次は、男女男女と並ぶように作ります。

ホスト(主人)とホステス(女主人)は向かい合わせに座るし、楕円テーブルであれば直径の長い方の向かい合わせに座ります。

そして、ホストの右隣には1番のお客さんの女性が、ホステスの右横には1番のお客さんの男性が座ります。

日本では夫婦が隣同士に座っていくのが多いと思うので、その点も違いますね。

でも、日本人だけの会食ですからそこは外国ルールに従わなくて座っても問題ないと思います。

お客さんが、心地よく食事ができることが一番ですから、日本風の方がいいかもしれません。

ただし!注意が必要です。それは

ウェイターにどういう席次で座っているかを伝えること

サーブする順番が、何も言わないとヨーロッパ式になってしまいます。

一番にサーブしてほしい人は、この席でここから時計回り、など簡潔に伝えましょう。

1番こっち、2番あっち…なんて間違える元なので、最初からモトを作らないことも大事。

女性が入れば、レディファーストでお皿を持ってきますからその辺も承知しておきましょう。

たまに「おい、ここ抜かしたぞ!」なんていう人もいますが、お客さんに恥をかかせないようにするのも添乗員の仕事です。


今日の歌は、竹内まりあ「今夜はhearty Party」

♪みんなが揃ったら~ Let’s have a hearty party ♪

以上

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