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海外事情 イタリア編 アグリツーリズモ

イタリア

Mりん先輩をゲストに迎えて第3弾。


皆さんは、アグリツーリズモという言葉をご存じでしょうか?

アグリは”agricoltura”(農業)、ツーリズモは”turismo”(観光)からくる造語で、
農家に滞在しながら休暇を楽しもう、という旅行スタイルのことです

アグリツーリズモの定義(2006年法律改定時)

「所有の施設を用いて宿泊客受け入れと農業・林業・動物の飼育などに関連したアクティビティを行う、農業に従事する個人、会社、協会など」であり、「自身の生産物、特に原産地呼称や特性表示をもつ製品やその地の伝統的農業生産物を供給」したり「そのテリトリーや田園遺産の価値を高めるためのトレッキングやマウンテンバイク、乗馬などを行う」とされています。

2010年のISTAT(政府中央統計局)の数字では、イタリア国内のアグリツーリズモは19,973カ所。20州の中で一番多いのがトスカーナ州の4,074カ所で全体の約5分の1を占め、2位はトレンティーノ・アルト・アディジェ州の3,339カ所、3位はロンバルディア州の1,327カ所と続きます。

引用元:https://www.compathy.net/magazine/2016/03/01/agriturismo-in-italy/

これは、イタリアの”スローフード・スローライフ”の考え方に根付いています

20世紀後半に、イタリアで提唱されたスローフードという考え方は、当時アメリカで進出したファーストフードに対抗するもので、”安全に育てられた食材を、ゆっくり丁寧に調理し味わおう”というもので、それに伴い、人生も”ゆっくり丁寧に味わおう”というものです

日本でも、このような生活ができるといいですね

添乗員
添乗員

スローフード発祥の地として売り出しているときにできた、ミラノのガレリアの十字のど真ん中にマクドナルドができた事をよく覚えています。(今はない)

ものすごく批判を受けながらの営業だったのですが、皮肉にも大繁盛していました。

そんな生活スタイルを、少しでも体験できるのが、アグリツーリズモです

ツアーでは、昼食に訪れることが多く、本来は宿泊したいところですが、そのわずかな滞在時間でも、驚くべきことがたくさんあります

まずは、その農家の場所です

ツアーバスの運転手さんと一緒に、その予約してある農家を探しますが、あまりに広大な敷地のために、そのどこに母屋があるのかわかりません

そして、農家にたどり着くとまず農園を案内されますが、イタリア語なまりの英語に、何を言っているのかわかりません

(最近は孫世代の方で、わかりやすい発音の方もいらっしゃいます。。。が、その前にイタリア語を覚えるべきですね)

そして、食堂に案内されると、まずは食前酒から始まり、膨大なチーズや生ハムが出てきてびっくりします

添乗員
添乗員

とても親切なオーナーなので、食べるものがどんどん出てきます。もう食べれないから…とお断りしても聞いてくれません。笑

一切れだけでも食べてくれ、と言われ断り切れずにじゃぁ、ともらうと山盛りの皿が来る、というお約束。

あまりの種類の多さに、知識が追いつきませんが、聞けば快く教えてくれます
そして、驚くほど美味しいです

新鮮なモッツァレッラやブッラータ、熟成されたカチョカヴァッロ、自家製プロシュートやカポコッロ、手作りのオレキエッテやカヴァティエッティなど
これらはすべて前菜ですが、日本の方ならそれだけでお腹いっぱいになりますね

添乗員
添乗員

ワインも忘れてはいけません。

とあるワイナリーに訪れたとき、キャラフェに無造作にガバガバ入れられたワインを見て、やばい、と思ってしまった私。

他のワインも準備してもらうべきかこのワインで勝負するか?

自分の舌はあてにできない。

で、結局そのワインで勝負したんだけど、通のお客さんからは”ここのワインが一番うまい”とお褒めの言葉がもらえました。

見た目で判断してはいけません。

農家の方々は、とてものんびりしていて
ツアーで忙しい私たちのことは、理解してもらえません

予定は2時間でも、終わってみれば3時間かかることもあります
が、それが人間らしく生きる、スローライフというものなのかもしれません


では、今日の歌は
”かたつむり(でんでんむし)の歌”にしたいと思います

スローライフ・スローフードのロゴになっているのが”かたつむり”だからです

以上

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