海外添乗員向け　食べられないものがあるお客様が来た時の対応法

ツアーに参加するお客さんの要望で昔からずっとあるのが、お食事について。

昔は「お肉が食べられないんですぅ、鶏肉は苦手なんですぅ～」といったものがほとんどでした。

今は、断然アレルギー対応が多いです。

アレルギー持ちの人が多くなってるので対応をしてくれるお店も多いです。

（特に旅行社が契約している店）

多様性の時代だから、好き嫌いもはっきり言っていいのです。

ただし「嫌いです！」「食べれません！」と訴えたからと言って対応できるとは限りません。

悪しからず。

代替えメニュー

手配旅行の場合、事前にアレルギーを伺って代替えメニューを準備するということはよくありますが、海外募集ツアーの場合、正直事前対応はあまりしておりません。

旅行条件書には「アレルギーを持ってたらお申し出ください」とは書いてあるけどね。

ではどうするのか？

現場で添乗員がレストランに交渉します。

基本的には追加料金なしで準備できるものをお願いします。

肉→魚になったらラッキー。肉→オムレツ　肉→チーズ　肉→サラダなどいろいろなパターンがありますが追加料金なしでやってもらうため文句は言えません。（追加料金なしとは言えチップは置きますよ、もちろん）

違うものが食べたい場合は、お金払って食べてもらうことになります。

ここで問題になることが一つ。

代替えメニューの方が美味しそうだった時、他のお客さんの目が怖い。（隣の芝は青い）

でも実は最近はレストランでの交渉もしない場合が増えてきました。

というのも

• そういうこと言う人が純粋に増えた
• タダで代替えを頼んでるのにそれに対しても文句を言う
• チップを置いてね、と頼んでも置かない
• 他のお客さんがえこひいきだと文句を言う。「合理的配慮」とは思ってくれない
• 交渉能力のない添乗員がいる

という事象が増えているからだと思います。

以前なら、「お肉食べれないんですぅ」と添乗員にそっと耳打ちしてくるお客さんは団体のうち1人いるかいないか。そして「無理ならいいんです」と言ってくれた。

いまは、たぶん聞き始めたら対応しきれないぐらいの数になってしまう。

食事も全員が同じメニューを食べることで早く提供できてしかも安く仕入れているはずなので、半数がメニュー変えて、なんて頼んだら本末転倒になってしまうものね。

ただ、これからの時代は対応せざるを得なくなっていくよね。

機内食

これはいいね。日系航空会社ならアレルギー除去食とか準備されてるし、外資系ならベジタリアン、ハラール、コーシャなどいろいろな対応食を用意しています。

航空会社が決定したら、その会社のHPを見ればどんな機内食があるか分かります。

別に、ハラールミールはムスリムしか注文してはいけないというオーダーはありませんので、興味があればそれを食べてみてください。

ただし、美味しいとは限りません。

添乗員なら自分で一通り試してもいいかもね。

代表的なミールコードを書いておきましょう.

BBML	INFANT/BABY FOOD
CHML	CHILD MEAL
FPML	FRUIT PLATTER
KSML	KOSHER MEAL
MOML	MOSLEM MEAL
VGML	VEGETARIAN MEAL (NON-DAIRY)
NLML	NON LACTOSE MEAL
GFML	GLUTEN-FREE MEAL

ただし、極度のそばアレルギーを持ってて空気中のそば粉の浮遊もダメという場合で、その日の機内食メニューに「そば」だからと言って全員の機内食を全て変更することはできません。（合理的配慮ではない）

ちなみに、最近は機内アルコール有料の航空会社も増えていますが、自分でアルコールを持ち込んで飲むことはダメです。おにぎりなどの食べ物は大丈夫。

北京で乗り継ぐとほぼ全員の乗客がカップヌードルをもって搭乗してきます。

機内食が美味しくないと感じるのは万国共通みたいです。

何も言えない

食べられる食べられない、を越えて何も言えない、ということもあります。

• その国の名物料理が一つも入ってない
• イタリアなのにスパゲティを食べてない
• メインが目玉焼き（朝食じゃない）
• 量が少なすぎてツアー中ずっとお腹が空いてる

バジェットの問題もあると思うけど、食べ物は基本だからね。

同じ文句を言われるなら、量が多すぎると言われる方がマシですね。

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では、今日の歌は、冬だけどこの曲「何も言えなくて…夏」

以上