最近ちょっとずつですが、海外旅行案件が出てきているみたいですね。
ちなみに8月1日付でフランスの検疫条件が撤廃されました。→在日フランス大使館のHP
海外へのプランが現実味を帯びてきているかなのか分かりませんが、よく聞かれます。
「もしお客さんが現地でコロナになってしまったらどうするの?」
答えは、
病人が出たときの対応はいつも同じです。
保険会社とランドに連絡する。
そうすると次にどうしたらいいか教えてもらえる。(笑)
コロナの場合は、これに加えて隔離だとか帰国便を振り返るとかの業務がプラスされるっていう事ですね。
なので添乗員の仕事は基本変わらないのですが、コロナが伝染るというのが厄介な所。
こういった部分を踏まえて、これから海外添乗に出掛ける時の注意点を書いておきましょう。
完全接種とブースター
病気になる話の前に、入国条件でよく聞かれたことを一つ説明。
だんだんと完全開国が増えてきているので、もうこの言葉も必要なくなってくるかもしれませんがスペインではまだ必要。(2022年8月現在)
なのでココではスペインの例で見てみましょう。
(1)新型コロナウイルスワクチン接種証明書
在スペイン日本大使館のHP
ア 有効期間
ワクチンの最終接種日の14日後から270日以内。
18歳未満については270日経過後も有効。
ブースター接種をした場合は、ブースター接種日当日から有効。
イ ワクチンの種類
最後に接種したワクチンが、欧州医薬品庁又は世界保健機関によって承認されたものであること。
ウ 記載事項
(1)氏名、(2)ワクチン接種完了日、(3)接種したワクチンの種類、(4)接種したワクチンの回数、(5)発行国、(6)証明書発行機関
最終接種とは、ファイザーやモデルナであれば2回接種が終わってること。J&Jなら1回接種が終わってること。
ブースターとは、上記に加えてもう一回打ったワクチンの事。
最終接種の”最終”と言う言葉は、最後に打ったという意味ではなく2回セットのワクチンであれば2回目の接種日と言う意味です。
なので、ファイザーを2回打った人は、2回目の接種日から270日間がそのワクチンの有効期間。
でも3回目(ブースター接種)済みの人にはその有効期間は今の所定められていないので、ずっと有効です。
スペインの入国アプリをインストールするかPCで登録してQRコードを発行してから向かいましょう。
帰国前の検査で陽性反応が出たら
帰れません。なのですぐに関係各所に連絡をしましょう。(以下、軽症か無症状の場合を想定して)
- 帰国便の変更
- 保険会社への連絡
- ホテルの確保(ランドに手配依頼でもいい。けど支払いはPAXご自身で)
- 食料の確保
- ご自身の周りの人への連絡
ちなみに、多くの国で場合濃厚接触者というものはありません。陰性だったら帰れます。
1.帰国便の変更
コロナ陽性のためと伝えましょう。航空会社によっては初めての陽性確認の日から規程の日数が過ぎるまでは飛行機に乗せてくれません。
予約が変更できるのか、変更できないので買い直しとなるのか確認します。
とりあえずいつ陰性になるかは分からないのでけど5~6日後のフライトを押さえてくのがいいのではないかと思います。
無症状の人だといつ陽性になったか分からないので、勘しかないね。
もし少しでも症状があれば、「あ、あの日!」と思った日から10日を足した日が可能背が高くなるのではないかと思います。
(山中先生が、陰性になるまで平均10日~11日と言っているので)
で、変更した日付の前日くらいに検査をする。(ドキドキするので抗原検査キットを自分で持っていてPCRの前に検査するのも一つの手だと思います)
2.保険会社への連絡
これもできるだけ早い方がいい。特に症状があって病院へ行って治療の必要がある時は保険会社が病院を紹介してくれたりします。
加入している保険で、何がどれだけカバーされているかの確認も必要です。
なので保険の証書番号は、写メを取っておくなどしてすぐに言えるようにしておきましょう。
(あと、日本の出入国についてですが、今はスタンプ無しで入ったり出たりできます。でも、保険を申請しようとするならスタンプをもらっておいた方が便利です。後々)
保険会社に電話しても特に情報になること教えてもらえなかったとは、言わないで。
保険会社に連絡をした、と言う事実が大切です。
3.ホテルの確保
これはきちんとコロナ感染を伝えましょう。それでも大丈夫と言うホテルを確保しましょう。
とある保険会社の保険適応範囲を見ると、宿泊代については医師の指示がある場合とない場合で金額が違います。
お医者さんが、軽症者に対して5つ星クラス以上のホテルじゃないとだめ。という可能性はあまりないので指示がない場合を参考金額に見ておいた方がよいです。
ヨーロッパの多くの国は、感染者の強制隔離撤廃し共生に移行して行ったりしているので、ちゃんとコロナ感染を伝えても宿泊させてくれるところは見つかります。(日本よりは簡単に、たぶん)
ホテル滞在費は被保険者が自分で請求することになるので、ご自身で支払いをしてもらいます。
4.食料の確保
とはいえ、感染しているのに他国で自由に歩き回るのは感心しません。
最低限の食料は、日本から持ってって置くといいでしょう。その他必要な物はぱっと買いに行く。
協力者がいれば買ってきてもらう。
湯沸かしポットがあるホテルを選択するといいね。もしくはポットを持っていく。
5.周囲への連絡
帰国ができなくなることを必要な人に伝えましょう。
重症だったら
病院へ行きます。あとはお医者さんのいう事を聞いて従います。
添乗員がすることは、上記と同じです。
添乗員がかかったら
昨今の状況を見ていると、日本からの旅行者の1割ぐらいの人が陽性反応が出てる気がします。(肌感覚)
なので場合よっては、添乗員だって罹患します。
パターンとしては3つ
- お客さん陽性、添乗員陰性
- お客さん、添乗員とも陽性
- お客さん陰性、添乗員陽性
3の場合は、いいよね。お客さんには予定通り帰ってもらえばいいわけだから。(アシスタントの手配とかは必要になるけど)
1.お客さん陰性の場合は、ツアー出発前にいろいろ確認しておかなければなりません。
パッケージの様な募集ツアーは、特段の事情がない限りそのお客さんを現地に残して添乗員は他のPAXと帰国します。
残されたPAXのお世話は、ランドさんや保険会社にお願いし、基本自分で帰ってきてもらいます。(何か人的サービスを求めれば有料、加入してる保険によってカバーされる範囲は変わる)
でも、手配ものだったり受注ものだったりツアーによっては添乗員が残らなくてはいけない場合も出てきます。
そうなった場合、残った添乗員の滞在費やサービスにかかる費用について請求することになる旨を承諾しておいてもらわないといけません。
たぶん陽性者の体調の具合、海外慣れの度合い、陽性者の人数などによって残る残らないの判断が下ると思いますが、その場になってみないと分からないのがほんとのところですね。
添乗員が残ってもなんにもできないんだけど、連絡役として残ってほしいと言われる場合もあるからね。
2.お客さんも添乗員も陽性になってしまった場合
これは、考えたくないね。最悪です。でも起こり得ること。
添乗員も海外旅行保険は入ってると思いますので、滞在費などはカバーされるでしょう。
でも、これはどうなるんだろう。日当は保証されるのか?
派遣添乗員は日雇いだからね、基本。休む=無給。でも休んでるわけでないもんね、現地では。
お客さんの対応をしなくてはいけないのであれば、日当は出してもらわなくてはいけません。
でも、お客さんの対応はもうしなくていい、休んでなさいと言われたら‥
ちょっと調べてみたら、労災が申請できるようです。→厚労省のHP
(※1 複数の感染者が確認された労働環境下での業務)ってやつね。
複数が何人を指すのかは、分からないけど‥
オミクロンの潜伏期間が平均2.4日と出ているから、海外に行って帰国日前日に陽性反応がでたのであれば、ほぼほぼ勤務中に感染したと考えられるでしょうから。
確実に証明するためには、日本出国前に抗原検査で陰性だと証明しておくのも一つの手ですね。
ま、認定されるかどうかは分からないけど、コロナ禍で初めの頃に罹患したインバウンドのバスの運転手とバスガイドさんは確か労災認定されたはずだから、申請はした方が良いよう思う。
覚えておきましょ。
いろいろ心配することもあるけど、まずはコロナに負けないからだ作り。
ダイエットはあきらめてしっかり食べて備えましょう!
コメント