つい先日。同僚が岡山の方へ添乗に行ったとのことでお土産に『きび団子』をいただきました。
すぐにおいしくほうばった後、ハタと気付き聞きました。
『ワタクシ、あなたの家来になってしまいましたか?』
お土産にはお話しが付き物。
最近外国で流行り始めている日本酒。
以前日本酒が流行らないのは値段が安いからだと聞きました。(南アフリカワインも世界に流通しないのは安いからだと言っていましたので安すぎるのは世界に打って出るためには不利に働く事もあるようです。)
そんな時、日本酒にはストーリーが足りない、という文をとある本で見つけました。(何の本だったか忘れた)
確かに。酒造さんのお話を聞くと、酒作りのこだわりの話が多い。「ウチは米をここまで磨いている」とか「●●産山田錦100%使用」とかね。この手の話は日本酒の通にはウケると思います。
でも外国人観光客にウケるのは、よく分からない日本人のこだわりより、共感できるストーリーなのかもしれないね。
という事で、今回は「日本酒」
ワインとの比較
日本酒を英語でRice wine とかJapanese Wine とかいうのでワインと比べてみましょう。
ロマネコンティ。ブルゴーニュ最高峰のワイン。とても高価。ここ大事。詳しいお話しはココから
キャンティ(イタリアの地域の名前)には黒い鶏のシンボルがついていますよね。
大変有名なこのお話。添乗員ならトスカーナのワインを説明するたびにこの話をすることでしょう。
甲府のワインだって
奈良時代の名僧行基の夢に、葡萄を手にした薬師如来が現れ、その姿を刻んだのが大善寺(ぶどう寺)の薬師如来像であり、この地に葡萄栽培を伝え、これが甲州ワインの原料となる甲州葡萄であると言われています。
https://kyoto-japan-heritage.jp/story/vineyard1/
中国のワインでさえ2000以上前の漢の時代にシルクロードを切り開いていった冒険家の一人が、ワイン職人を連れてきた。とか三蔵法師がブドウの種持って帰ったとかの伝説がある。
ちなみにロシアはソ連時代、中央アジアの国のワインを楽しく飲んでいました。その中でもグルジアワインは8000年の歴史を持つ世界最古のワインの一つです。(ワイン発祥の地)
トカイワインの話。ある時長野のワイン業者がトカイワインの勉強をしに来た。で、完璧に真似たのにトカイワインの味にならない。それを聞いたハンガリーの人は言いました。「彼らはトカイ山を持っていくのを忘れたのさ」
どこのワインにも歴史があり物語がありおいしさがある。でもそれだったら日本酒だって負けてないはず。
日本酒にだって養老乃瀧だとか酒呑童子だとかいろいろな伝説があるんだからここらへんを最大限にPRしていた方がいいのじゃないのか。
ストーリーが足りないんじゃなくて、ストーリーとPRを結び付けてないところが問題なんだな。
外国人が土産話に使える話を教えてあげたい。でも私はまだ知らない。
日本酒を勉強するならここら辺も勉強しなくてはいけないね。
思い出のお酒
私にとって一番思い出深いお酒は「菊水」。初めて足が盗られました。
飲みやすいんだよね、しかも冷やして飲むからグイグイいっちゃって。でもぜんぜん酔っぱらった感覚がなくて… お店を出ようと席を立とうとしたら立てない。
びっくりしました。
日本酒って怖い、と初めて思ったね。そんな菊水はいまや「コンビニ最強酒」と呼ばれているらしい。
次は、「鬼ころし」この辺のお酒です。
昔スキーに行ったときに一升瓶でもってって、ほとんど飲んじゃったんだよね。
翌日、二日酔いのひどさったらないね、スキーどころの騒ぎじゃない。何しに行ったんだろう?
若かりし頃は本当にお酒の味方を知らなかったよね。(美味しさも知らなかった)
時がだいぶ経って、お客さんにいただいた山田錦100%の三重のお酒。
悔やまれることは名前を憶えていない。あのお酒おいしかったなぁ。
昔の宴会では必ず熱燗。お客さんにお酌して、そうすると必ず返杯があって、たまにお猪口に米粒とかが入ってて「ゲッ」と思いながらも目をつぶって飲み干してたな…
そんな宴会も今ではすっかり変わってしまい(お酌しなくてよくなったことはいい事)熱燗の出番も少なくなり、冷酒、地酒がたまに出る程度。
宴会食に地元のワイン、というのも当たり前になってきました。(昔なら赤玉だった)
日本酒人気を復活させなくてはいけないね。
インバウンド研修のせいで、発酵、醸造、木桶、麹などを猛勉強。
知らないことだらけで、とてもご案内なんてできません。
でも日本酒なら飲んでもらえば味が分かるもんね。
とりあえず、今日も一杯勉強のために飲んでみましょうか。
お酒にはやっぱり演歌だよね。「浪速恋しぐれ」
酒や、さけや、酒こうてこ~い!
「浪速恋しぐれ」
以上。
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