荷物は一つずつ触って数えましょう。
添乗員が最初に教わること
添乗員という仕事の大きな要素に『 数える 』という事があります。
人数を数える、席数を数える、弁当を数える、荷物を数える‥‥
四六時中数えています。
Mりん先輩は、道端の自転車置き場の横を通り過ぎているとき、無意識に自転車を数えていた自分にびっくりしたと言っていました。
私もレストランなどへ行くと、「ここは●人までイケるな」と頼まれてもいないの想定しています。
添乗員あるあるの一つに、大型団体を見たら『300人ぐらいだね』とか一瞬で当てる!というのができると思います。
数を数えるのなんて当たり前でしょ?
そこに間違いが起こるはずがないという人へ
数を数えるというのは奥が深いですよ~
何回数えてみても
添乗員になると最初に教わること。
これは本当に大事だと思います。
バゲージトラックに載せる時、下ろすとき、荷物を預かる時、バゲージダウンの時…
本当にいつも荷物を数えてます。
バゲージダウンの時は、荷物の個数を名簿に書き入れながら行います。
数が少なければいいんだけど、数が多くなれば多くなるほど不思議な現象が起こります。
数が合わない。
こんなことが起こらないように、荷物は整列させて二人一組で声を変えあって、数えた荷物の荷札にはマークを入れて…細心の注意を払って数えているはずなのに数が合わない。
そんな時は何回でも数え直して納得するまでやらなければいけません。
荷物を運ぶトラックがやってくるまでに、終わらせなければなりません。
ちなみに二日酔いの時に、この荷物チェックをすると
相当気持ち悪いです。
前日に飲みすぎないようにしましょう。
荷札は必ずつけておいてもらいましょう。(荷札の話)
人を数える
添乗員がとっても恐れる言葉は、
『積み残し』
荷物の積み残しもそうですが、もっと怖いのが”人”です。つまりお客さん。
バスの中での人数確認は最低2回。
きちんと後ろまで行って一人ずつ数える。
揃ってるな、と思ったら帰り道にもう一回数える。ダブルチェックです。
後ろまで数えに行く時は揃っていたのに、添乗員が通り過ぎた後トイレに降りちゃったお客さんがいてそれに気づかなくて出発しちゃって大事になってしまった添乗員もいます。
後ろの座席まで行くのは、寝てる人がいたり隠れている人がいたり前からでは見えないからですね。
そして、アレ?と思った時には何回でも気の済むまで数えます。
時には、バスはもう出発して走り出しちゃってるんだけど気になってもう一度数えたりします。
だって、もし見知らぬ外国で置き去りにされてしまったりしたらそのお客さんの不安は測りようもないくらいの大きさだと思うしね。
でも実際に積み残しは起こります。
飛行機の乗り継ぎで長い距離を歩いて次のゲートに来たらお客さん足りん!となった添乗員もいます。
そのお客さんを探すために添乗員は、残って探しに行きました。
これは飛行機に乗ってるお客さんを向こうで迎えてくれてるスタッフがいたからできたことです。
夕食レストランにバスで移動して、座席に着いたら空席があったことで積み残しに気づいたこともありました。
空港のアライバルホールで、「人数揃ったので行きましょう!」と声をかけた途端トイレから2人出てきて『お待たせ~』と言われた添乗員もいます。
集合時間より早めに出発することになった時は、特に注意して数えましょう。
弁当が足りない
人や荷物は現物が目の前にあるから足りる足りないが分かりやすいですが、もう一つのマジック。
先日も、弁当ばっかで‥と愚痴を書きました。(参照記事:こちら)
ツアーでは、最初から最後まで参加人数が変わらないことが多いのでそこまで問題は起きないと思いますが、イベントや大会もの、出入りが激しい手配ツアーだと何回もきちんと数えて発注したはずなのに「昼は余分で夜は足りない」という事がよく起こります。
もし足りなければ食いっぱぐれてしまいます。(食事をするところがないから弁当を発注している)
体が資本の添乗員さん達の怒りは、激しいです。
賞味期限が、1時間ぐらい超しちゃったときもすごい怒られたな。
内容が、ごはんと具のないスープだった時の添乗員さんからのクレームは今思い出しても恐ろしい。
余分にあればあったで、食べ物を粗末にすることが気分的によくないし、だいたい余分になってしまた弁当代はだれにも請求できません。
ものすごく食欲旺盛な若者がいて2~3人前食べてくれればいいんだけど。
弁当発注のお仕事は若者が担当することが多いので、意外と面倒くさいと実感することでしょう。
でも、課長とか偉くなっても弁当の手配業務は続きます。
そしてドツボにはまっている人をよく見ます。
なんでこんなに難しいのだろう…
弁当注文時には、お茶がついてるか?
箸は余分にもらってく。
小分けの袋がついてるか?
ゴミは取りに来てくれるのか?(移動がない時)
など忘れずに確認しましょう。
数を数えるって単純な事だけど難しい。
ちょうどいい記事を見つけたので紹介しておきます。→「簡単なことほど間違いやすい」
昔、「弁当の数は俺に任せておけ」と啖呵を切った営業マンが、直前になって『弁当って結局いくつ必要なんだっけ?』と聞いてきたときに、この歌の替え歌をプレゼントしました。
上田正樹の『悲しい色やね』
♪Hold me tight 大阪ベイブルース~ 弁当いくつかアンタ聞くけど~ Hold me tight そんなことさえ~分からんようになったんか~♪
以上。
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