添乗員は、英語がペラペラですか?
ペラペラの人もいますが、そうでもない人も多いです。
でも、(ウチの)会社で語学の試験などはありません。(自己申告制)
仕事ができれば、大丈夫。
でも、今や英語だけの世の中ではありません。
そこで、今回のテーマは『外国語』
何か国語話せますか?
すごく聞かれるね、この質問。よくある回答例
『10ヵ国語ぐらいできますよ、ビールくださいだけなら・・』
ビールください、トイレどこですか?は、2大重要ワードだね。
そして、本当に話せます。だいたいの添乗員は。10ヵ国語以上。(ビールだけね)
実際のところ、どうでしょう? ペラペラかは別として、第2外国語を何らかの形で話す人は多いのではないでしょうか?(趣味で、必要に迫られて理由はさまざま。)
なぜなら、まだまだ「英語が通じない国が多い」からです。
イタリア、スペイン、フランスなどのラテンの国では、わざと英語を話さないんじゃないか?っていうくらい話しません。
ドイツに初めて行くとき、先輩から『ドイツは英語が通じるから大丈夫!』と言われて出発しましたが、全く通じなかった。(研修旅行で田舎を回ったからかもしれないが)
ドイツ語の数の数え方なんて知らなかったから、1.2.3だけで乗り切ったのを昨日のように覚えています。(4つのビールだったら、ツバイツバイと言ってた)
イギリスの田舎にホームステイのツアーで行った時には、訛りすぎてて全然わからなかった。けど、一緒にいた英語の先生も分からなかったから、ちょうどよかった。
このように、通じない場面が多くあるので、言葉を習得して解決しようというのは、現実的でないです。(もちろん得意分野はあった方がいいけど)
そして、都合のいい時だけ外国ナイズされる添乗員ですから、挨拶が現地語でできるようになったらこう答えます。
Q: ●●語を話せますか?
TC : はい、話せます。
(日本人が、Can you speak English? と聞かれて I can not speak English.と英語で答えるのの反対です。)
言葉の通じない人とのコミュニケーションは?
たぶん、これが一番得意じゃないかな?添乗員は。
単語は一つも知らなくても、何を言おうとしているかを想像して理解する。
Q : なぜ、そんなことができるの?
A : 仕事中だから。
言葉だけを頼りにしなくても、状況がある。表情がある。ジェスチャーがある。様々なヒントをもとに想像することができる。
ここに書くのは難しいけど、運転手さんが、必死な顔してどっか指さしてなんか言ってれば、『あ、どっかいかなくちゃいけないんだな』と分かりますよね。
なので、その言葉が分からないからという理由でコミュニケーションをシャットダウンしてしまう人は、添乗員には向いていません、残念ながら。
または、切迫した状況でちゃんと何かを伝えなくてはいけないのであれば、他人に助けを借りる、というのもアリでしょう。
わたしも、切羽詰まったときは街中で『英語しゃべれる人?ヘルプミー』といって通訳してもらったこと何回かあります。
最近はよくありますが、お客さんで何らかの言葉がペラペラな人が来ること。
とうぜん初めはその人の背景などは、分からないのでなんちゃって外国語でツアーを遂行するのですが・・・
何日か経ってお客さんに知らされる。
お客さん : 「実は、●●語ができるんです。」
私 : 「・・・」(言葉がでたらめな事、ばれた・・・)
なかには、最後まで教えてくれなかった人もいます。
(スペインのツアーで終了後のアンケートがスペイン語だった。)
でも、心配しないでください。
こういうお客さん達は、言語習得の苦しみを知っているのでとても優しいです。
温かい目で見守ってくれますし、褒めてくれる。
そして、困ったときは助けてくれる。
良い出会いになりますよ。
(くだんのスペイン語のお客さんも、アンケートでちゃんと褒めてくれてました。)
やはり少しでもその土地の言葉を話せば、喜ばれるのでどんどん現地語を使っていきましょう!
最後に、もう一つお客さんからよく言われる言葉集。
『●●語ができるなんて、頭いいのねぇ』
外国語ができるのと、頭がいいのをは関係ありません。
英語が話せるようになったからと言って数学の成績は上がりません。
外国語が話せるようになったからと言って、ジョークがうまくなることもありません。
『聞いてるだけ、の教材で本当にしゃべれるようになるの?』
使ったことないから、分かりません。でも、美空ひばりを聞きまくって頭の中で再現できるぐらいになっても、美空ひばりのようには歌えません。
『聞く』と『話す』は違う能力です。
以上!
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