レディファストが、そもそも必要なのかという議論もあるかと思いますが、
このサイトでは、海外に行く添乗員に向けての情報発信をしているのでこの議論はさておきます。
訪れたその国の人達の習慣なんだから、やりましょう。
じゃ、男性だけが理解すればいい?
いいえ、女性も「この場面ではどんな振る舞いをすべきか」を理解をしていなければ、やはり場違いな印象を与えてしまいます。
今回は、『レディファスト』
海外旅行中でも出会うであろうレディファストの場面。
- ドアを開ける
- メニューを渡す・注文を言う・お皿を置く順番
- お酒を注ぐ
- エレベーター・エスカレーターで乗る順番
① ドアを開ける
外国では、意外と少ない自動ドア。重たい扉を押したり、引いたりしなくてはいけません。
まず、扉を持って待っていてくれる人がいれば、女性はサンキューと言ってと通り抜けるというのが、そこかしらで説明されていると思います。正解です。
じゃ、ドアを持ってる人は、いつまで持っているかということですが、私が体験している限りだいたいの人は、次の人の姿が見えていたらちょっと時間がかかっても待っていますね。
さて、いつも状況は違います。すごく人通りが多いデパート、自分の連れてる団体の人数が多いなどすれば、ドアをもって待っててくれる人をいつまでもそこに立たせてるわけにはいけません。
この場合の正解は、『前の人からドアを預かって後ろの人の手が来るまで待つ』です。
この行動は、バスの中などで早めにご案内をしておくのがいいでしょう。サンキューも必ず添えるように説明します。
マナー事の説明ってタイミングが難しい。もし、事後の説明になってしまうと、注意してるようにとられてしまう。それでは、お客さんが『恥かいた』と感じてしまうかもしれません。そうならないようにね。(でも、自分より年配の方、社会的地位のある方には言いにくい。その人の品位を信じましょう。)
➁ レストランで
ツアー中は、みんなで入店するので順番は、あまり気にしなくてもいいかとは思いますが、席に座るのは女性が先。(ウェイターが椅子を引いてくれる場面ね。もちろん男性でもいい。)
人数が多ければそんなことやっていられない!との声も聞こえてきそうですが、まずは基本を知らねばなりません。でなければ、自分の行為のどこが、違っているのかが分かりません。
メニューを渡されることは、アレンジ済の食事ではまずありません。が、お食事が出てきたときは女性から先に置いていく事になります。
会社の団体や経済団体だと、グループの中に偉い人がいますよね。当然日本人の感覚では、その人が1番にサーブされるようにお願いすることになります。
しかしグループの中に女性がいれば、その方々が先にサーブされることになります。
順番を気にする幹事さんがいれば、そのあたりまできちんと説明し、女性が先でいいのか、そこを無視してでも社長が先がいいのか?を決めてもらいましょう。
基本、西洋のスタイルでは、お皿を持ちません。なので、お皿の取り換えっこもしません。だから、人数が多いときによく『回しましょう!』と言ってくださいますが、本来ダメです。
日本で、流行りのシェアはどうするのか?
シェアするのは、大丈夫なので注文時に伝えてください。ただし、取り分け用の小皿なんかはまずないので、でっかいディナープレートを持ってきてくれたりします。
または、『このメインをシェアで』と注文すれば、予め人数分に分けて盛り付けてきてくれたりします。
(これ2つともTIP上乗せ場面)
お酒を注ぐのも、水を注ぐのも女性はしません。水でもです。じゃ、女性だけのグループだったらどうするの?ウェイターさんに目配せをしてきてもらいます。
ワインのテイスティングをしたのがあなたでも、グラスに注ぐ順番は女性からです。ま、テイスティングするのはだいたいホスト側だから、最後になるよね、その人は。
グループだと中にはワインの詳しい人がいて、その人にテイスティングをお願いしたりもしますが、ワイン詳しいだけあって、順番だとかその辺のことも詳しいので問題ないです。
レストランでのマナーやレディファストについてよくわかる映画はなんと言っても『プリティウーマン』。大好き。
ジュリアロバーツが、テーブルマナーは練習して挑むんだけど、レディファストの場面で戸惑うよね。自分が席を立ったら、他の人も席を立つとか。何十回も見たな・・・
What is your dream? ←映画のオープニングです
③ 街中で
ドアの話をしましたが、エレベーター・エスカレーターも同様です。
乗るのは、女性から。EVであれば、男性は扉を押さえてあげましょう。
エスカレーターも基本女性を先に行かせます。
あと、重い荷物を持っている自分よりか弱い人を見たら(男女関係なく)、すぐさま手伝ってあげましょう。
ポーターがついていないツアーが最近多いので、自分で荷物を持たなきゃいけない場面は多いんだけど、一番高齢の方の荷物は、ケアしてあげたい所ですね。(みんな元気ならそれでいいけど)
でも、添乗員だって荷物を持っている。手は2つしかないからね。そんな時はアシスタントさんに、『あの人の荷物、手伝ってあげて』と声がけするのも一案だと思います。
海外でスーツケース持って移動してるとき、目の前に長い階段があったら周りを見ちゃう。助けてほしいから。
で、だいたい助けてくれる。いいね。
こういったレディファストは、する方もされる方も心の準備が必要です。
する側は、さりげなく。された側はサンキューを忘れない。
どうぞ、と言われているのにムーミンみたいにもじもじしてたら、どっちも気まずくなってしまうからね。
以上。
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