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海外旅行添乗員が知っておきたい最低限のマナーその6 Eskimo snow

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『エスキモーは雪を100通りに呼び分ける』という話をきいたことがありますか?

添乗員になると、この言葉が本当に身に染みる。

訳せない言い訳をしているのではありません。

今回は、「Eskimo snow」


すぐにでも、「エスキモー」って言葉は、もう使ってはダメなんだよ!という声が聞こえてきそうですが、一旦その話は置いといてください。

「炊く」と「煮る」の明確な違いを、外国語で説明できますか?

日本語でだって曖昧なのに、ましてや外国語でなんて説明できません。

そもそもその国の料理法に「炊く」と「煮る」があるとも思えません。

言葉というのは、文化習慣に根付いているから、”この言葉=コレ”という風には訳せないことが多いです。

こんな状況に陥ったときに使うのが、この言葉です!

ツアー中によく聞かれる①

この魚の名前は何ですか?

魚をそんなに食べない地域では、魚の名前を知りません。

だから「白身の魚です。」とか「赤身の魚です。」とかのすごく簡単な回答が返ってきます。でも、日本人には魚に名前がないなんて納得いかない。スズキじゃないか、いや鯛っぽい。などの議論が交わされます。

この魚は●●です、と答えても、「いやぁ、これは●●っぽくない」と言われる始末。

なので、慎重に姿、形を見極めて「スズキみたいな魚です。」「川魚です。」「鱈でしょうね。」のようにふわっとした答えがをするのが最良でしょう。

添乗員
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White Fishという名前の魚もいるからさらにややこしい。

以前、ミールコントロールを間違えて(厳密には間違えたわけではないが)前菜が3回続けて ”Trout” になってしまったことがある。

レインボートラウトとかレッドサーモンとかロックトラウトとか今考えれば似たようなもんなんだけど、メニューに書いてあったときに違うものと認識してしまった結果です。残念。

添乗員
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外国からのGuestを寿司屋に招待して、ネタを一つ一つ説明していたら、「君は魚の教授か?」と驚かれたという話も有名ですね。

ツアー中によく聞かれる➁

「いただきます」、「ごちそうさま」はなんて言うの?

直訳する言葉は、ないですよね~。とくに、「ごちそうさま」はお店の人に言いたいらしくけっこう聞かれます。

そして、ガイドさんや運転手さんにも伝えたい「よろしくお願いします。」と「お疲れ様でした」。

この辺の言葉は、全部「Thank you!」となりますね。

こんな簡単な言葉でさえ、直接訳する言葉を持ちません。

学校行事や視察などで、お偉いさまたちの簡単な挨拶程度の通訳をすることがあります。この時の、日本側あいさつの冒頭と終わりの言葉。困ります。何回も「We’re glad to ~」「Thank you~」を繰り返さねばなりません。

添乗員
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I am sorry. って言われると謝られている感じになります。ですが! お部屋に問題がありますよ、とホテルマンに告げたときに 「I am sorry.」 と言われたら、「お気の毒にね」と言われているのかもしれません。

あちらの人はよっぽどでなければ謝らないし、ちゃんと謝るときは、Apologize を使います。

ホテルのシャワーが壊れていた時に「アンラッキーだったね」とホテルマンに言われたこともある。笑

飲み物の注文

もう日本にもコーヒーの名前は浸透してきているから問題ないかもしれませんが、一応紹介。

日本では、コーヒーまたはホットと言えば、コーヒーが砂糖とフレッシュがついてきて自分で入れますが、ヨーロッパではコーヒーと言えばエスプレッソ。ミルクの量は注文時に自分で言わなくてはいけません。簡単に例題を出すと

  • カフェオレ コーヒー+ミルク
  • マキアート コーヒーにちょっとのミルク
  • ラテ マキアート ミルクにちょっとのコーヒー

ミルクを入れるかどうかはとても彼らにとって重要案件なので、必ず伝えてあげましょう!

添乗員
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飛行機の中も同じです。ミルク砂糖の要不要を伝えてあげましょう。

日本に来た外国人が、日本で一番人気のビールの銘柄を「とりあえずビール」という名前だと勘違いした。という話も有名です。

あちらにビールとだけ注文しても、聞き直されるだけですので添乗員が先に「ここの有名な銘柄は●●なので、まずはこれにしときましょうか?」などお手伝いをしてあげることが大切です。

ドイツの様な、ビールの種類がたくさんあるときも白ビールならコレ、黒ビールならコレとお店のおススメを先に店員さんに聞いておくことが大事ですね。

ワインになれば言わずもがな。お店の人と相談して注文しましょう。

ただしハウスワインが、お店の肝いりのワインの場合も多いので、それから試してみるのもいいかもしれません。

添乗員
添乗員

日本ではウィスキー人気に引っ張られてかハイボールがよく注文されますが、ハイボールでは通じない。Whiskey and soda と注文しても必ずScotch かBourbon かを聞かれる。もしくはウィスキーの銘柄を聞かれる。予めどれにするか決めときましょう。


イヌイットの人たちは雪の中で暮らしているので、私たちの目には「白」としか認識しない色でも彼らの言葉の中には「灰がかった白」「青がかった白」など100通りの呼び方がある、というのが冒頭の言葉の意味ですが、この言葉を聞く度にこの歌を思い出します。

津軽には、七つの雪が降るとか~♪

以上。

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