シャワートイレ 家庭トイレでの普及率は8割越え でも屋外施設ではまだまだの所もあります
基本的な事ですが、「食べたら出す!」
ムスリム向けインバウンドの接遇の話とかを見ていると、食べ物の事とお祈りの事はよく書いてあります。参考:官公庁 「ムスリムおもてなしガイドブック」
しかしトイレの事に関して書いてあることはとても少ないです。さらに言えばシャワートイレがいかに重要か、をテーマにしているものが少ない。
ハラールという言葉のインパクトかな?
食べ物に関して確かに守るべきルールはたくさんありますが、ハディースに書いてあるのは全般の事ですから当然トイレにだってたくさんのルールがあります。
イスラムの決まり事とシャワートイレの有用性
まずはトイレについての決まり事を見てみましょう。(一部)
- トイレには入る時は左足から
- パンツを下ろす手は右手、水洗いに使うのは左手
- トイレの中で話してはいけない
- コーランを持って入ってはいけない
- 水がない場合は小石を使ってもいい
- トイレの方向
これらの事はとても小さい時、いわゆるトイレ訓練を始める時から教えます。
例えばトイレには左足から入りますが、靴を履くときは右足から履きます。
間違えるとやり直しです。
例えばトイレに入ってるときに、「どこにいますか?」と外から声をかけても返事は返ってきません。
何回も呼んでると腹が立つのかトイレのドアの内側からコンコンコンとノックを返されます。
例えば私が新聞や本をもってトイレに入ると「NO!」と怒られます。
トイレの方向って言うのはメッカの方向にトイレが向いていてはいけないってことです。
さらに「小の時の跳ね返りを衣服に付けてはいけない。」という決め事もありますので男性であっても大便器でいつも用を足します。
たしか「用を足す以外の事をトイレでしてはいけない」という決まり事もあったはずですから、トイレの時間は短いはず。
なのに実際は、私の身内だけの統計ですが「とても長い…」いったい何をしているものやら…
そして絶対に必要なことが「水」。
決まり事の所にも書いたように「水がなければ砂や小石」ですので水洗いは絶対です。
ムスリム客を案内するならシャワートイレの有無確認は必須
TOTOさんのHPにトイレ利用調査がありました。
「水洗いができるトイレがそこらへんになければ、ホテルまで戻る」という人もいるようです。
洗うのを我慢するという人はいませんね。
私達がトイレに行って紙がない時と同じです。
何とかしようと頑張る!
もしシャワートイレがなければ?
この調査にもあるようにペットボトルにお水を入れて代用するのが多いですね、うちの場合。
でも本当は「流水」の方がいいはずだから苦肉の策です。
携帯用シャワートイレもありますが、持って出かけるのは大変ですよね。
私達のお仕事では、シャワートイレがない欧米のトイレで利用するためによく購入していましたが、インバウンドの人用にも有用だったんですね。
最近チェックしてなかったけど、ずいぶんおしゃれなものが販売されてます。
しかも、添乗員が持っておくのに便利な一回用もありました。
この商品の利点は「使い捨て」というところですね。ムスリムの場合トイレを不浄としているのだからそこで使ったものを持ち歩きたくないもんね。
心配な点は、精製水120MLってところ。足りるのかな?けっこうごしごし洗っているイメージなんだけど・・・
日本の旅行でそんなにトイレを心配することないじゃん!だって家庭用ウォシュレットの普及率は8割超えてるんでしょ?
ところが、それはあくまで家庭用であって観光地での話ではありません。
観光地でのシャワートイレ普及率
以前、みんなで東京に遊びに行くことになりディズニーランドにシャワートイレの有無を問い合わせをしました。
その時の回答は「園内で2か所、設置があります。」
ちなみにハラル対応ミールもなくて、ベジーのサンドイッチが一か所で販売されているというような答えをもらった気がします。
そんなディズニーランドも2016年には全部シャワートイレに変わったそうです。良かった。
片や大阪では、と言うとユニバーサルスタジオも同じような状態だったらしい。
現在は徐々にウォシュレットの設置が増えてきているそうですがまだ完備しているわけではなさそうです。
心配になったので我らが長島スパーランドも調べてみました。
ウォシュレットトイレ | あり キッズタウン前、メインゲート前 |
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あった!よかった!2か所だけだけど… ないよりまし。
テーマパークでこの状態。ツアーで国内を回る時には事前のチェックは欠かせません。
高速道路のSAエリアのトイレは今かなりきれいになってなっていますからここは心配しなくてもよいでしょう。
温泉宿やホテルもまずもって完備されていますよね。
しかし、よくある昔ながらの観光地はまだまだ和式のトイレであることもしばしば。
でもやはりトイレと言えばTOTO。こんな取り組みをしてるそうです。
日本は、1964年の東京五輪を機に、急速な水洗化で先進国に負けない水まわり設備を準備しました。今、日本のトイレは観光立国の環境基盤として、もっときれいで快適に、誰もが使いやすくおもてなしの心に満ちたトイレ新時代を迎えようとしているのです。
https://jp.toto.com/products/machinaka/omotenashi/より
多くの新聞で報道されている自治体などの最近の動きをご紹介します。
2017年の記事だけどね。これからもっともっとウォシュレットが広まっていく事でしょう。
さて、ここまで書いておきながら、私は外でシャワートイレを利用することはありません。
まわりの子に聞いてもあまり使う人は多くないんですね。
これからはちゃんとシャワートイレがあるかどうか見て回ることにしましょう。
ちなみに神社仏閣や街の駐車場のトイレはまだまだという感じですね。
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