添乗員の大事なお仕事の一つにお金の管理があります。
パッケージツアーならば、いるお金、渡すチップの金額がほぼ決まっているのであまり困ることはないと思いますが、手配旅行の場合はそうもいきません。
または、受注型企画旅行の場合だとお客さんに直接飲み代分のお金を預かって携行金とは別にやりくりしなくてはならないこともあります。
細かい収支の書き方などは、会社ごとに違うと思うので一概に語ることはできませんが、
それでも気になるお金の話。
両替はどこでする?
最近は、支店によってはデイビットカードを持たせてもらえるようになってきたのでずいぶん気が楽になってきましたが、まだまだ現金がお好きな民族です。
ドルとユーロに限って言えば日本の方がレートが良いと思いますが、それ以外の通貨は現地で買えたほうがいいです。
でも、今は両替レシートがないと認められない、なんてこともあるのでちゃんとした所で両替しましょう。
ガイドさんが両替してくる国もありますが、レシートが出ません。(オフィスに頼んで両替証を作ってもらうことができることもある。)
いくら両替すべきなのか、お金が足りなくなってしまった時など考えることはいっぱいありますね。
- TIPは予め計算しておく
- 飲み代+TIPも一回当たりで計算しておく
- 団体の場合は、融通を利いてもらう場面がけっこうあるので余分に替えておく
- 現地通貨が足りなくなった時の収支明細の書き方がものすごく面倒なのでとにかく多めに両替をしておく
レストランでの飲み物代ですが、TIP込み金額でない場合はやはりチップを払います。
(アメリカなら15-20% ヨーロッパなら5-10% アジアは変な事頼んだのなら気持ちぐらい)
手配旅行の場合、飲み物出すタイミングとか料理に関してあれしろ、これしろ、やっぱりああしろとか注文つけまくってお勘定の段階になったら「このツアーお金ないから」とか言ってチップを払わずに済まそうとする輩がいますが、絶対にやめましょう。
(過去の記事: TIPの知らない世界 ケチ…かもね)
でも、最近は会社から「レシートに何も書くな!」と言われたりしますから、付箋を忘れずに持っていましょう。
TIPとして渡した金額を付箋に書いておく。でもレストランの人が勝手に書き込んだんなら不可抗力ですよね。
あと、いつのレシートか分からなくなるから今まではレシートの裏面に「●月●日昼」とかメモしてたんだけど、これも付箋にしなくちゃ。
ま、毎日ちゃんと収支明細をつくっておけよ、って声も聞こえてきますが、夕食終わって二次会付き合ってってした後に金の勘定なんかしとれんよ。
それとは別に個人的なお金も変えておきます。なぜなら
お客さんに「両替して」とか「ちょっと払っといて、日本円で払うから」と言われることがよくある。普通ならお断りしますが、「金で解決できることは解決してきて」と言われているようなVIPツアーならしてあげなきゃね、もちろん損をしないレートで。
でも、コレはうちの会社だと携行金からの出し入れが認められないパターンです。
もし個人の財布でどうにかできないならちゃんとお断りましょう。
お客さんにもよく「いくら両替したらいいの?」と聞かれますが、
けっこう難しいですよね。
お友達同士の場合、自由食を割り勘にするつもりなら現金を多めに持って置いた方がいいと思います。
でも外国で割り勘は格好悪いから共通の財布を作っておいた方がいいと思うよ。
ホテルのデポジット
ホテルのデポジットってどうしてますか?
団体で泊まる時は添乗員が代表でホテルデポジットをすることがあります。
会社からカードを預かってない場合、個人のクレジットカードでデポをすることになります。
デポジットだと分かっていても、気持ちのいいものではありません。
実際、昔ハワイ島で100万円ぐらいチャージされたことがあります。
なんか嫌な予感がして帰国後カードの利用履歴を調べたら100万ぐらいの請求になっていたのです。びっくりして国際電話して確認したら「パーティーの飲み代がバウチャー払いだったから、あなたのカードの支払い能力を調べるために一回チャージした。すぐ返金処理するから大丈夫」と言われました。
心臓バクバクです。事なきを得たから良かったけど。
で、どうしても個人のクレジットカードを使うのが嫌だ、という人は現金を数百ドル分くらいデポすることになります。
これも面倒くさい。翌日チェックアウトの時にフロントの人が変わってたりすると現金戻してもらうのに一苦労するからです。おすすめではありません。
今はもう、四の五の言わずに自分のカードを差し出してます。
領収書のもらい方
これは中国の話ですが、あの国では領収書をもらうためには納税番号?が必要です。
たぶん、観光客がよく行くレストランではあまり問題がないかもしれませんが、そうでない場所の場合この番号がないと領収書が出ません。
厳密に言えば、外国の会社に対してはこの番号がなくてもいい、と決まっているそうなんですが普通の中国人がそれを理解しているはずがありません。
対策としてはランドオペレーターの番号を聞いておく。(ランドさんはもう慣れてるから「この番号で」って教えてくれる)
詳しくはこちらの方のページで。
上の部分でも説明しましたが、英語以外の国の場合(特にアジアやアラブ圏)レシートに何が書いてあるかを後から判別しようと持っても無理です。
絶対に領収書をもらった時に何の領収書かをメモしておきましょう。
最近は幹事さんがコーポレートカードで直接支払いをしてくれる場合も多いので、レシートの裏に日付と昼夜を書いておくよう助言してあげましょう。
あとお客さんに預かったお金で精算をする場合は、その場で必ずTIPの金額も確認しましょう。
枕銭
携行金には関係ないけど、気になる枕銭。
個人的には、枕銭は置かなくてもいい、と思っています。(どこの国でも)
でも、お客さんは置きたい!海外旅行に来たんだから枕銭は置かなくちゃ!と思い込んでる人が多い気がします。
正直、ヨーロッパ到着して翌日に1€コインとか持ってないですよね?フロントでもたくさんの人から細かく両替してなんて言われても迷惑だし。
連泊の時に「TIPを置かなかったから掃除してないわ」とかないですから。掃除してなかったら「掃除して」と頼めばいいだけの事です。(連泊の時はタオルをフックにかけたままだと交換されません)
まぁ、でも枕銭置くことで旅行気分が高まるならそれもいいでしょう。
枕銭じゃないけど、部屋をむちゃくちゃ汚したり、飲み会開いて空きビンいっぱいにしたりしたらTIP置いてくださいね。
(アレの時の旅行)
最近はお金に関するルールがすごく厳しくて… 会社の定めるルールに従うためには、添乗員個人が損を仕方ない、と言われているような。
損をしないためにも、事前の下調べと準備をしっかりしておきましょう。
さて今日の歌はこれです。
以上。
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