日本の常識は、世界の非常識とまでは言いませんが、びっくりすることは結構あるかもしれません。
でも旅行を生業としてるわけだから、ある程度の事は知っておくほうがいいと思います。
常識がない!とよく言われる私がこんなことを話すのはおこがましいですが…
今回は「常識の違い」
名字がない
お名前は?と聞かれたら私たちは、名字を答えることが多いと思います。
が、名字がない民族と言うのはけっこういるんですよね。
でも、日本のお役所に外国人がレジストに行くと、名字がないということに納得してくれません。
もう、ジョークかっていうくらい同じ会話を繰り返します。
「名字ここに書いて下さい」「おや、名字はなくて全部名前です」「誰かは名字でしょ?」「いえ、全部名前です。」
とある民族(イスラム教国)を例にとれば、家族を表す同じ名前がないので(戸籍と言うものもちろん無い)裁判所に身分証明のなるものを書いてもらいます。
その紙には、『●●の息子である■■』と言う風に表記されるわけですよね。
でも問題は、日本の役所はそれを許さない。自分の名前のうちの一つを名字として登録しなさい!と言い切られます。
ま、そこはもともと戸籍のない国の人だからどれでもいいんじゃない、と言う感じで決めることになります。
調べると、名字のない国はけっこうあるようです。
https://akkypress.com/reference/nameinw/ 『英語のクスリ』より
・アフガニスタン(一部「名」+「姓」)
・イスラエル
・インドネシア(一部イスラム教徒で、父称を姓にする事がある)
・エチオピア
・カンボジア
・チベット
・ブータン(一部「名」+「姓」)
・マレーシア(「名+bin+父の名」)
・ミャンマー
・モンゴル
・ルワンダ
誕生日を知らない
これもアラブなどのイスラムの国ではよくあることです。
身近な人の談によれば、生まれてから成人してパスポートを作るまで誕生日を聞かれたことがない、とのこと。
で、外国に行くにあたって誕生日が必要になりますね。パスポートを申請すると所の外に誕生日を考えてくれる人がいるそうです。
そこに自分のお兄さんと一緒に行き、質問に答える。『この弟が生まれたのは暑い日だった』とか『自分が●歳ぐらいの時に生まれてきた』とかおぼろげな記憶を話すと、「君の誕生日はこの日」と決めてくれるそうです。
だから、誕生日どころか生まれ年も定かではありません。そんな感じで決めてしまうから本当の兄弟なのに半年しか誕生日が違わない、とかしょっちゅう起こります。
さらにめんどくさいのか1月1日を誕生日にしている人がすごくたくさんいます。
ちょっと若い世代になると、自分の実際の誕生日はちゃんと知っているけど、いろいろな事情でパスポートの誕生日は違う日にしてる人もいるのでホントの誕生日っていう言い方をする人もいるね。(これは日本でもけっこうある話だよね)
で、最近は西洋化してきているのかちゃんと誕生日を知っているし、誕生日祝いもするようです。
話は変わりますが、日本では誕生日パーティーと言えば祝ってもらう感じだと思いますが、私の知る限りの国ですが、誕生日会は自分で開催するのが普通です。会場予約して招待してって自分でします。なんでも自分でしますね。
名前がいくつかある
これ、ビザの申請の時によく書いてありますよね。maiden name(旧姓)。
日本女性なら結婚する前の名前でしょ?ってことになるんだけど、外国ってけっこう簡単に改名できたりするんだよね。
だから「前の名前」とかがけっこう出てきます。
先日、とある営業マンが、ブラジル国籍の子のビザ取得のために資料を取り寄せたら、日本で登録している名前や誕生日だったかな、が違っていると焦っていました。
でも、ここでも書いているようにそんなことは日常茶飯事。心配しなくていいからビザの申請してみたら?ほかに必要な書類があれば、追加提出の知らせが来るからってアドバイスをしました。
自分で悩んでいても仕方ないもんね。だって全部本物の書類だもん。(偽造されていれば話は別)
外国籍の生徒さんの親って結構のんびりしてたり、本国から書類取り寄せるのためらったりして結果、生徒は修学旅行を諦めざるを得なくなるってことはしょっちゅうあるから。できるだけ早めにビザの準備はしてあげたいものです。
父方が強い
いまでは、日本でもシングルファーザーも珍しくなくなりましたが、それでも離婚をするとき親権は母方に行くほうが多いように思います。
これ、韓国、中華圏、アラブ圏では絶対的に子どもは父のものです。
ま、たぶんこれはなぜだか分かるような気がする。
今日の曲は、小林旭『昔の名前で出ています』ですね。
以上
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