中国ドラマあるある その2 書いてたら楽しくなってきました。日常会話を知るにはドラマが一番。そして短劇は罵詈雑言に溢れています。
ドラマを見ているとまだまだ知らない文化・習慣に溢れています。
前回は、中国ドラマ短劇のあるあるを調べましたが、今回は短劇だけでなく普段から疑問に思っていることを調べて見ようと思います。→ 前回の記事「中国ドラマあるある5選」
中国ドラマあるある 呼称で屈辱感を与える
とあるドラマを見ていた時です。
ヒロインは元カレと別れて裏切られた腹いせのためにその元カレのおじさんにあたると一緒になる。でもだいたい元カレはヒロインのことを軽んじてただけで別れる気はないので別れたと認めない。
そんな時ヒロインが言い放ちます。「あなたとはもう何の関係もない。とっくに別れた。私はあなたのおじさんと結婚することになりました。」そして元カレに言います。
私のことを「婶婶」と呼びなさい!
元カレは、とても悔しい顔をします。
私は思いました。なぜ「婶婶」と呼ばせることが元カレに屈辱を与えることになるのだろう…
そんな時はAI先生です。早速聞いてみました。
「婶婶と呼べ」という言葉は、中国文化における呼称の重みと上下関係の強調を利用した屈辱的な発言です。ドラマでは、人間関係の力学を描くために効果的に使われる場面が多いです。
中国では、呼称が人間関係や礼儀を象徴する重要な要素です。親戚同士の呼び方や年齢、地位による呼称の使い分けが非常に細かく、「誤った呼び方」や「不本意な呼び方」を強制されると、屈辱や不快感を覚えることがあります。
さらに
2. 屈辱のニュアンス
相手に「婶婶と呼べ」と強要することで、以下のような意味合いが含まれます:
- 自分を目上の立場に置く
「婶婶」は目下の人から目上の親族に使う言葉なので、相手に自分を敬わせる意図が含まれます。特に対等な関係や敵対関係でこれを言うと、相手にとっては自尊心を傷つけられる行為になります。- 相手を従属的な立場に追い込む
呼び方を強要することで、相手に心理的な屈辱や服従を感じさせます。これは相手の意志を無視して、主従関係を一方的に押し付ける行動と見なされます。
な~るほどね。よくわかりました。
ちなみに血縁関係のドラマあるあるを一つ。
両親を亡くしたヒロインが、引き取られたおじさんにあたる人(小舅舅)を好きになってしまい、でも小舅舅は「そんなことは許されない」と冷たくあしらわれる。ヒロインはあきらめずアタックし続けるんだけど、とうとう諦めましょうとなった時に小舅舅も自分の気持ちに気づくって系。
これは法律的に問題ないのかな?と思っていました。
どうやら本当の小舅舅なら結婚できない。でもだいたいの話、実際はもっと遠い親戚を小舅舅って呼んでたりするので問題ないらしい。
日本と一緒で「三親等内の傍系血族、直系姻族間の結婚は禁止」となっているようです。参考資料:新浪新聞
あるあるだね~
中国ドラマあるある 挨拶をしなさい → 「奶奶」
これもまた中国ドラマあるあるなんだけど、主人公のおばあさんはだいたいいい人。
初めて会ったときに、挨拶を促され
奶奶…
というだけ!
日本だったらたぶん、「おばあ様、初めまして。私は●●です。よろしくお願いします。」ぐらいは最低限いうことでしょう。
でも
奶奶…
というと、おばあ様は大喜びして「好、好」言ってる。
ということで、これも調べて見ました。AI先生出番です。
中国では「挨拶をしろ」と言われたときに、相手に対する呼称だけを言うことが挨拶として成立する文化があります。たとえば、「奶奶(nǎinai)」や「叔叔(shūshu)」といった呼称だけでも十分に挨拶と見なされます。
理由と背景
- 親しみと尊敬の表現
中国文化では、目上の人や親族に敬意を示すことが重要です。そのため、呼称だけで挨拶をするのは「あなたを認識し、敬意を払っていますよ」という意味を伝えます。たとえば、「奶奶」とだけ言えば、「こんにちは、おばあさん」という意味が含まれます。- 直接的で簡潔なコミュニケーション
中国では、特に家族や近所の人々との間では、あえて「你好」などを言わずに呼称だけで挨拶を済ませることが多いです。これは、挨拶を簡潔にしつつ、親近感を保つためです。- 場面による柔軟性
特に地方や親しい関係の間では、呼称だけで十分ですが、フォーマルな場やビジネスの場では「您好(nín hǎo)」や「早上好(zǎoshang hǎo)」といった言葉を添えることが一般的です。実際の例
- 家庭や近所の挨拶
子どもが道ですれ違う大人に「叔叔」「阿姨(āyí)」と呼びかける。
→ これは「こんにちは、叔父さん/おばさん」に相当する挨拶。- 学校や職場での挨拶
生徒が先生に「老师(lǎoshī)」と呼びかける。
→ 「先生、おはようございます/こんにちは」という意味を含む。注意点
- 呼称の正確さ
間違った呼称を使うと失礼にあたる場合があります。たとえば、若い女性に「阿姨(おばさん)」と言うと、不快に思われることも。- フォーマルな場での挨拶
呼称だけでは足りない場合もあります。例えば、仕事や公式な場面では「您好」や「大家好」などの挨拶言葉が必要です。結論
中国では、呼称を使った挨拶が文化的に広く受け入れられており、特に日常生活ではこれだけでも挨拶として成立します。ただし、場面や相手によって挨拶の仕方を柔軟に変えることが大切です。
身分や立場がとっても大事なのだと分かります。
中国以外では
うちの会社なら後輩が先輩に「こんにちは」というだけの挨拶したら、先輩方は「なっとらん!」と怒ることでしょう。笑
なぜ怒るかと言えば、「言葉が足りない」「こんにちは、だけではコミュニケーションにならない」とかの理由でしょうか。
中国風に「先輩」とか「●●さん」とだけ言って「よし、よし」となるならそれはそれで簡単だし良いことですね。(そうなのか…)
YOUTUBEを一つ紹介しておきます。外国に住む華僑さんさえ苦しむ壮大な呼称です。
兄弟以外でも「兄ちゃん、姉ちゃん」
これは韓国でもそうだけど、自分より年上の人には「兄ちゃん、姉ちゃん」と呼びますね。
かくいう私の祖母の住むエリアも同じ習慣があります。(日本です。)
自分より年上なら必ず名前の後に「兄(にい)・姉(ねえ)」を付けて呼びます。(沖縄みたいな感じ?)
親世代の人には名前の後に「●●のおじ、●●のおば」と呼びますので、名前だけ呼び捨てまたはサン付けで呼びことは他人だと言ってるようなものになります。
中国ドラマあるある 3.姑奶奶
上に書いてきたことで、もうこの姑奶奶の意味はだいたいわかったように思いますが、念のためAi先生に聞きました。
ケンカの場面で「姑奶奶(gū nǎinai)」と呼ばせるのも、相手に対する屈辱や心理的な優位性を示す行動の一つです。この表現には文化的な背景と挑発的なニュアンスが込められています。
「姑奶奶」とは?
「姑奶奶」はもともと**祖父の姉妹(父方の大叔母)**を指す呼称です。ただ、日常会話やケンカの文脈では以下のような特別なニュアンスを持ちます:
- 自分を「目上」に置く
「姑奶奶」という呼称は家系内でも特に敬うべき存在を表します。そのため、相手にこれを言わせることで、「私はあなたよりも上の立場だ」と主張することになります。- 皮肉や挑発
「姑奶奶」は権威的かつ古めかしい響きを持つため、冗談や皮肉、あるいは挑発として使われることがあります。ケンカで「私を姑奶奶と呼べ」と言うのは、「私に服従しろ」「私の威厳を認めろ」という挑発的な態度を示しています。- 女性の自己誇示
特に女性が使う場合、「姑奶奶」は「私はあなたの支配下にない強い存在だ」という意思を誇示するニュアンスも含まれます。相手に呼ばせることで、相手のプライドを傷つける効果があります。
ドラマやケンカでの使われ方
中国ドラマでは、以下のような場面で使われることが多いです:
- 女性キャラクターが威圧的な態度で「私を姑奶奶と呼べ」と言って、相手を心理的に圧倒する。
- 敵対的な状況で、呼称を使って相手を小馬鹿にする。
例:
- 「你姑奶奶我今天不高兴!」(お前の姑奶奶である私は今日は不機嫌なんだよ!)
→ 自分を「姑奶奶」と称しつつ、威圧的な態度を取る。
結論
「姑奶奶と呼べ」というセリフは、単なる呼称を超えて上下関係の押し付けや挑発的な態度を表す言葉です。中国文化における呼称の重要性と、その場面に応じたニュアンスが、こうした言い回しに深みを与えています。ケンカやユーモアの場面で使われることで、相手を心理的に圧倒する効果を持っています。
私が見るドラマの中では、怒る時よりも女友達同士で「この姑奶奶に任せなさい」みたいな使い方が多いように思います。
こういうのは日本語に訳すと、どんな字幕になっているのだろう。
中国ドラマあるある 番外編
まだまだたくさんあるあるあるです。
短劇においては、話のつじつまが合わないぐらいは承知の上で見てください。
それを補って余りある面白さがありますよ。
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