昨年10月ごろから始まっているEES。今回はフランクフルト空港について

EESは、非EU国籍者がシェンゲン圏(キプロスとアイルランドを除くEU加盟国に、アイスランド、ノルウェー、スイスおよびリヒテンシュタインを加えた29カ国)を短期滞在目的で訪れる際、出入域を登録するための自動化されたITシステムです。 EU MAGより引用
そろそろETIASの申請も始まるのではないか?と言われていますが、まだ始まる気配はありません。でもイギリスの時も突然始まったので、準備しておくに越したことはないですね。
ETIASとは
ビザなしでヨーロッパ30カ国を訪問する短期滞在者(180日間の期間内で最大90日間滞在する者)に対する新たな渡航要件。 EUROPEより引用
というわけで今回は、実際にフランクフルト空港で団体のお客様をご案内した経験をもとに、①入国審査の実際の流れ、②新しくなったターミナル3の情報、③今後気になるETIASの開始時期予測、の3本立てでまとめてみました。
次回フランクフルト便を担当される方の参考になればうれしいです。
1. フランクフルト空港 入国審査(イミグレ)の流れ
到着後は「Non-EU」と書かれた足元の矢印を目印に進んでいけば迷うことはありません。
ターミナルによってプレイミグレーション(後述するEESのキオスク)の配置が違うので、まずはここを押さえておきましょう。

プレイミグレーション(EESキオスク)の操作手順
このキオスクは、EU全体で導入が進んでいる「EES(出入域記録システム)」の一環です。手順はとてもシンプルです。(フランクフルト空港ミュンヘンでもその他EUの空港でも同じ)
- パスポートの顔写真のページを機械に読み込ませる(パスポートカバーは外しておきましょう)
- 顔写真を撮る
- 右手の親指を除く4本指の指紋を取る
以上で完了です。

紙やレシートのようなものは特に出てきません。
「完了」の表示が出るだけです。
パスポートを読み取った時点で、画面表示は自動的に日本語になります。
例外をすこし。12歳未満のお子さまは指紋の提供が不要です。
顔写真の撮影だけで完了します。これはEUの公式サイトにも明記されているルールなので、お子さま連れのお客様がいらっしゃる場合は事前にお伝えしておくと安心していただけると思います。
(参照:欧州委員会公式サイト https://schengen-it-systems.ec.europa.eu/glossary/children)
また、以前担当したツアーで指の欠損があるお客様がいらっしゃったのですが、その場合は無理にキオスクで試さず、最初から有人カウンターに直接向かっていただくのがスムーズです。

キオスクの機械の周りには、係員がいるので困ったら聞いてみよう
そしていつものことですが、このキオスクは完璧ではありません。
もちろん、うまく読み取ってくれないことも普通にあります。
そんな時は焦らず、別の空いているキオスクで試してみましょう。それでもダメなら、無理せず有人レーンへ。
添乗員としてグループをどう誘導するか
プレイミグレーション(EES)は基本的に1人ずつ通す仕組みなので、団体のお客様をどう誘導するかで進み方がだいぶ変わってきます。
パターン①:見本を見せて、できた人からどんどん
添乗員が先に一度やってみせて、あとはできそうなお客様から有人カウンターに並んで進んでもらう。
パターン②:全員そろってから有人レーンへ
添乗員が先に見本を見せたあと、キオスクは各自で済ませていただき、全員が終わったところで有人レーンにまとまって並び、先頭で「添乗員です、スケジュールはこちらです、グループは○名です」とまとめて伝える方法。
(この方法は、言ったとてGRPが揃ってないと意味がないけどね)
どちらが正解というわけではなく、団体の特徴(年齢層、機械操作への慣れ、人数)を見て使い分けるのがポイントです。
入国審査はその時の係りによっていろいろ違うのからその時の状況によってとなるのでしょうが、昔と違いやたら質問が多いのでその対応方を。
有人イミグレーションでの質問対応
これは今回のフランクフルト空港でのこととですが、プレイミグレーションを済ませていても、有人カウンターの列自体が特別早く進むという感覚はあまりありません。ここは覚悟しておいたほうがよさそうです。
有人カウンターでは、けっこうな確率で質問をされます。

いつもと同じ質問じゃん!と言われそうですが
その場ですぐに日付を答えるのは意外と難しいものです。
Eチケットの控えを手元にすぐ出せる状態にしておいてもらい
なんか言われたら見せるといいね。
所要時間はどれくらい?
なんか会社でやたら聞かれたので… 「その乗り継ぎ、大丈夫?」
これは正直、その日によってかなり差があります。
飛行機のドアが開いてから荷物を受け取って外に出るまで、早ければ40分ほど、混んでいる日だと1時間30分ほどかかることもあります。
なのでやっぱり1時間くらいと見ておくと安心です。
余談ですが、今回乗っていた便の乗客がほとんどEU圏の方だったので、有人レーンがかなり空いていてスムーズに入国できました。
逆に非EU圏からの便が重なる時間帯だと、当然ながら混みやすくなります。
2. フランクフルト空港のターミナル3
2026年4月23日に正式開業したフランクフルト空港のターミナル3。
まだ真新しく、これから担当する方も多いと思うので、実際に利用してみて感じたことをまとめておきます。

まぁJALを使ったってことだね…
ターミナル間の移動は「SkyLine」
ターミナル1・2・3は、無人自動走行のシャトルトレイン「SkyLine(スカイライン)」で結ばれています。
移動時間の目安は約8〜10分です。
ここで一つ注意点。ターミナル2は現在改装中のようで、SkyLineでもターミナル2では降りられないようになっていました。乗り継ぎの動線を確認する際は、この点を踏まえてお客様にご案内するとよさそうです。

コンコースの構成
ターミナル3は、次のような構成になっています。
- Jコンコース:国際線
- G・Hコンコース:国内線
到着後の表示を見てまず迷うことはないと思いますが、団体を誘導する立場としては事前に頭に入れておくと安心です。
免税店・ラウンジ事情
開業したばかりということもあり、免税店の売り場は必要最低限という印象でした。(ガラガラ)
買い物をゆっくり楽しみたいお客様がいる場合は、その旨を先にお伝えしておいたほうが良さそうです。
ラウンジについては、JAL専用ラウンジはなく、共用の「プライオリティラウンジ」を利用する形になります。
現地のJALカウンターで「同行者をラウンジに招待することはできますか?」と尋ねたところ「JALのラウンジではないので分かりません」という回答でした。
ただ、実際にラウンジに行ってみると、同行者も問題なく入室できました。
なんでも聞いてみないと分かりませんね。
フランクフルト空港のWebPageはこちらから→ Frankfurt airport Terminal3
喫煙所はJ5ゲート付近。ラウンジからはちょっと距離がありますね。
3. ETIASの開始はいつ? 現時点での予測
最後に、みなさんが気になっているであろうETIASの開始時期について、今分かっている範囲でお話ししておきます。
現時点でのEUの公式な予定は「2026年第4四半期(10〜12月)」ですが、実はこの日程自体、雲行きが怪しくなってきています。
海外メディアでは、システムテストの完了を待って欧州委員会が最終決定する運びとなっており、2026年中の開始という見通し自体が後退しつつあると報じられ始めています。
参考になりそうなのが、イギリスのETA(電子渡航認証)の前例です。
イギリスの時は、開始のおよそ4か月前に正式な告知がありました。
ETIASについても「開始の数か月前には通知する」とEU側が説明しているので、同じような形になるだろうと予想しています。
逆に言えば、今の時点でまだ具体的な告知が出ていないということは、少なくともここ数か月以内のスタートは考えにくいということでもあります。
また、仮に開始されたとしても、いきなり全員に義務化されるわけではなさそうです。
導入直後は「移行期間」が設けられ、その間は取得が任意になる可能性がある、とEUの関係者も認めています。
イギリスの時も同様に、段階的な移行があったことを思い出すと、今回も似たような流れになるのではないかと思います。
というわけで、予想としては、今年(2026年)中のETIAS開始はないだろうと見ています。
とはいえ、告知は「数か月前」に来ると言われている以上、突然の発表に慌てないよう、頭の片隅には置いておきたいところです。
動きがあり次第、またこちらで追記していきますね。



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